皆様の会社や団体では、どんな販促ツールを使っていますか?
ほとんどの会社や団体では、「カタログ」「パンフレット」「チラシ」「ノベルティグッズ」などをはじめとした販促ツールを使っているかと思います。
普段当たり前ように使っている販促ツールですが、あらためて販促ツールとは何なのか?をしっかりと説明できる方は案外多くはないのでしょうか。
そこで、印刷会社としてさまざまな販促ツールを作成している弊社が、販促ツールの基本から、目的は何なのか?どんな種類があるのか?などを中心に解説します。
\販促ツールについては、お気軽にご相談ください/
目次
販促ツールとは?
販促ツールとは、ターゲットとする消費者やユーザーの購買意欲を高めて販売を促進するためのツールのことです。
販促ツールと聞くと、「チラシ」「POP」「ポスター」「ノベルティグッズ」などを思い浮かべる方が多いと思いますが、実は「Webサイト」や「メルマガ」なども販促ツールの1つと言えます。
なぜ販促ツールが重要かというと、例えば革新的なサービスや商材を開発できたとしても、それらの魅力がターゲットに伝わらなければ意味がありませんよね。
伝える手段としては、営業パーソンなどの人で伝える方法がありますがリソースに限界があります。そこで、人ではなくモノで魅力を伝えるのが販促ツールとなります。
販促ツールの目的
販促ツールの目的は主に以下の3つです。
1.認知獲得
2.サービスや商材の購入促進
3.アップセル・クロスセル
それぞれ詳しく解説していきます。
1. 認知獲得
1つ目は「認知獲得」です。
企業のサービスや商材をターゲットに購入してもらうためには、まずは認知が必要です。逆を言えば、認知されていないことはそもそもターゲットに購入されないことはもちろん、比較や検討もされません。
その「認知獲得」に有効な手段の1つとして販促ツールがあります。
例えば、展示会で自社のサービスや商材に関するチラシやノベルティグッズを配布することで、全く自社のことを知らなかった人に対して認知を獲得することができます。
またオンラインでも、Webサイトで自社サービスや商材が解決できるキーワードで自社Webサイトへ集客できればオンラインからの認知獲得に繋がります。
2. サービスや商材の購入促進
2つ目は「サービスや商材の購入促進」で、これは一般的にも浸透しているイメージかと思います。
今や当たり前かもしれませんが、お得になるキャンペーンやセールなど、サービスや商材を購入してもらいやすいタイミングに合わせて販促ツールを活用するとより施策の効果がアップします。
販促ツールでキャンペーンの詳細やセールの内容などを魅力的に伝えることで、「買ってみようかな」「導入してみようかな」などの購買意欲を刺激し、販売促進のゴールの1つである売上UPに貢献してくれます。
3. アップセル・クロスセル
3つ目は「アップセル・クロスセル」です。両方とも顧客単価を上げるための手法ですが、そういった際にも販促ツールが活躍します。
・アップセル
アップセルとは一般的に、上位のプランやモデルに切り替えてもらい顧客単価をアップさせる販売手法を指します。
例えば、アップセルでの販促ツールの活用では、チラシのような紙媒体も有効である他、会員限定サイトなども有効的です。
会員限定サイトでは、今現在自社のサービスや商品を使ってくれている方のみのクローズな環境なので、その会員限定サイト内でプランのグレードアップの魅力を伝えることでアップセルを狙うなどもできます。
・クロスセル
次にクロスセルですが、「抱き合わせ販売」とも呼ばれており、ある商品を購入する際に、別の商品やサービスも購入してもらう販売手法です。
クロスセルで販促ツールを活用する身近な例として、スーパーの豚肉コーナーに販促ツールとして「豚肉の簡単生姜焼きレシピ」POPを設置し、販売したい豚肉の魅力を伝え消費者への購買促進をします。
この時POP内で紹介している生姜焼きのタレも豚肉の横に設置しておくことで、POPから魅力を感じた方は豚肉だけでなく生姜焼きのタレの購買意欲も高まり、セットで購入していただける可能性がUPします。その結果クロスセルに繋がり、顧客単価UPが実現する、といったイメージです。
アップセル・クロスセルでは上記の例以外に以下のようなことが挙げられます。
【アップセル】
- 無料お試しプランを利用されている方へ有料プランに加入してもらう
- クレジットカードでゴールドカードへランクアップしてもらう
【クロスセル】
- 飲食店で単品で注文するお客様に対して、ドリンクやサイドメニューをセットで注文してもらう
- スマホを購入した際にスマホカバーや画面シートを一緒に購入してもらう
販促ツールの種類
販促ツールは大きく分けると「プル型」と「プッシュ型」の2種類があります。それぞれどんなものがあるのか解説していきます。
「プル型」販促ツール
プル型は消費者が自発的に企業のことを調べたり、実際の店舗へ来店したり、サービス(商材)の購入を促進するための「待ち」のツールです。種類としては以下のものがあります。
・カタログ
カタログは、製造業や通信販売、店舗型販売業の企業ではマストな販促ツールとしてなじみ深いのではないのでしょうか。自社が提供するサービスや商品を網羅的に掲載できるため、専門的で伝わりづらい製造業の製品カタログや、商品数が多い企業では活躍する販促ツールです。
自社が勧めるというよりは顧客側が商品を選ぶため、顧客が見やすく選びやすくなるようなデザインを意識しましょう。
■関連記事:カタログ作成における5つのポイント!デザインから印刷までの工程を解説
・POP
POPはリアル店舗を運営している企業ではよく利用されている販促ツールです。
POPを設置することで興味を惹くことができ、人が直接説明せずとも店舗に来店した方に商品やサービスの魅力をわかりやすくアピールすること、また店舗の雰囲気作りに有効なツールです。
POPは興味を惹けるかどうかなどのクオリティが重要ですが、中にはあえて手書き風などで親しみやすいPOPを作ることも有効なこともあるため、販促ツールの中でも始めやすいツールです。
・Webサイト
今や持っていない企業のほうが珍しいくらい一般的になってきているWebサイト。
Webサイトには主に、企業の情報をメインに掲載している「コーポレートサイト」や、企業のサービス(商品)情報をメインに掲載している「サービスサイト」などがありますが、どれもターゲットが自発的に調べてたどり着いているので、サービスや商品のことなど、ターゲットが欲しいと思う情報をWebサイトに掲載しておくことで、販促ツールとしても効果を発揮してくれます。
これらの「プル型販促ツール」は、ターゲットは自社の何かしらのサービスや商材に興味を持っている状態である可能性が高く、ターゲットは能動的なので、サービスや商材に関する詳しい情報を掲載しておくと良いでしょう。
「プッシュ型」販促ツール
プッシュ型は、企業が自発的に消費者に対してアプローチを行い購買を促す「攻め」のツールです。種類としては以下のものがあります。
・DM(ダイレクトメール)
DMは、氏名や住所などの顧客情報をもとに、商品やサービス、キャンペーンの案内を、郵便を使って個人や法人宛に送付するダイレクトマーケティングの1種です。
一般社団法人日本ダイレクトメール協会が実施した「DMメディア実態調査2022」によると、
- 購入・利用経験がある企業・団体からのDMの開封・閲読率は93%
- 購入・利用経験がない企業・団体からのDMの開封・閲読率は「クーポンの案内・プレゼント」が53%、「特売・セール・キャンペーンの案内」が51%
このようなデータが出ており、DMが開封されることでサービスや商品、キャンペーンなどの認知獲得および利用促進できる販促ツールです。
また、近年では同じ内容で大量に送付するのではなく、顧客一人ひとりにマッチした内容で送付する“パーソナライズDM”というものも主流となっています。
■関連記事:ダイレクトメール(DM)とは?メリット・デメリットや効果をアップさせる方法も解説します!
・メルマガ
メルマガは、自社でメールアドレスを取得していてメルマガの配信許可を得られている方を対象として、企業からサービスや商品、またお役立ち情報を伝える方法です。 メールはビジネスシーンにおいて浸透しているため、見込み顧客や既存顧客と日常的に接点を持てる手段であり、販促という観点でも有効なツールといえます。
また、メール配信ツールやマーケティングオートメーション(MA)などを駆使することで、誰が「開封したかどうか」「クリックしたかどうか」などのメールの効果を数値として可視化できる点や、「クリックした人にだけ資料を送る」など戦略的なメールでの販促も可能となります。
■関連記事:メールマーケティングとは?メリット・デメリットや成功させるためのポイントを解説!
・チラシ
チラシは、パンフレットほど網羅性はありませんが、サービスや商品、キャンペーンなどが掲載された紙です。チラシの語源は「散らす」からきているように、配布が手軽にできるので多くのターゲットにアプローチすることができます。
スーパーや美容室などのチラシが家にポスティングされていたりなどのエリアマーケティングはもちろん、展示会や商談の場で配布するなど、取り入れやすく活躍の場が多い販促ツールの1つです。
・ノベルティグッズ
ノベルティグッズは、展示会やイベントなどに来場、参加してくれた方に配布するグッズのことです。
企業名やロゴを入れたオリジナルノベルティグッズを配布することが一般的で、受け取った際に認知されるだけでなく、グッズを使うときにも企業を思い出してくれ、サービスや商品の認知、商品購入のきっかけを作ることができます。
ノベルティグッズを何を選ぶかは、ターゲットによって喜ばれるものが変わるので、しっかりとターゲットを考慮して選定しましょう。
これらの「プッシュ型販促ツール」はターゲットから見たとき、あなたの会社やサービス(商材)をあまり知られていないことがほとんどでターゲットは受動的なので、興味を惹くコピーにしたりや、あまりセールス色を出し過ぎない内容をオススメします。
(セールス色を出す場合は“オファーを付ける”などの工夫をしましょう。)
研文社ではオリジナルノベルティやグッズの制作を承っております。詳細や実績については、下記をご覧ください。
■サービスページ:研文社ノベルティ・グッズ
人気の販促ツールは?
いろんな販促ツールがあることはお分かりいただけたかと思いますが、他社ではどんな販促ツールが人気あるのか気になる方もいる方お思います。
ここでは、販促ツールの代表格である「ノベルティグッズ」を例に、どんなものが人気あるのかを見てみましょう。
以下の「ノベルティグッズに関する調査」の「どんなノベルティグッズがあればうれしいですか?」によると、「エコバッグ・トートバッグ類」「マスク・除菌アイテム類」「タオル類」「ノート・マスキングテープ・文具オフィス用品類」の順で人気があるようです。
画像引用:https://www.trans.co.jp/column/goods/noveltysurvey/
また、「エコバッグ・トートバッグ類」は、レジ袋が有料化した今、マイバッグなどを持つ方が増えていますし、「マスク・除菌アイテム類」は新型コロナウイルスの流行で欠かせないアイテムであること、「タオル類」「ノート・マスキングテープ・文具オフィス用品類」は毎日使うものとしてあっても困らないなど、やはり「実用的なもの」がノベルティグッズとしても喜ばれるということがわかります。
まとめ
今回は企業の営業活動に欠かせない販促ツールについて解説しました。
販促ツールの目的としては主に
- 認知獲得
- サービスや商材の購入促進
- アップセル・クロスセル
の3つがあり、幅広い目的で活躍するツールであることがわかります。
また、販促ツールにはプル型とプッシュ型に分けられ、販促ツールと聞いてパッと思い浮かぶ「チラシ」や「ノベルティグッズ」以外にも、Webサイトやメルマガも販促ツールの1つになります。
これらすべての販促ツールでしっかりと効果をだすためには、「ターゲットと目的を明確化する」ということを意識することで顧客やシーンに合った適切なツールで販促効果を最大化してくれることでしょう。
弊社をはじめとした印刷会社でも、今回お話したカタログやチラシ、DMなどの紙媒体はもちろん、Webサイトやノベルティグッズなど多様な販促ツールを制作しているので、販促ツールでお悩みがある方はぜひお気軽にご相談ください。