いきなりですが、みなさまはWebと紙メディア、どちらをメインとして施策を行っているでしょうか。
最近ではデジタルシフトの加速により、これまで紙メディアをメインに行っていた方も、Web施策に取り組む、なんてことも増えているかと思います。
しかし、
「Web施策を始めたのはいいけどあまり効果が得られていない」
「これまでWebだけでも成果が出てたのに、最近は思うような成果が出ない」
「うまく紙メディアも活用できないかな」
こういったお悩みもあるのではないでしょうか。
「Webか紙メディアどちらかのみ」のマーケティング施策は、顧客と適切なメディアでのコミュニケーションが取れていないと、せっかくコストを投下しても思うような効果が出ずに終わってしまうかもしれません。
そこで有効になるのが「クロスメディア」です。
今回は、Webや紙メディアなどのメディアを組み合わせてプロモーションを行っていき、マーケティング施策の効果UPを見込める「クロスメディア」とはなんなのか、また、クロスメディアの展開例や注意点も合わせて解説します。
今、Web施策や紙メディアの施策でうまくいかないとお悩みがある方はぜひご覧ください。
目次
クロスメディアとは?

クロスメディアとは、さまざまなメディアを組み合わせてプロモーションを行うことを言います。
身近な例でいうと、テレビCMで「続きはWebで」「○○で検索」という言葉を聞いたことがありませんか?
これはクロスメディアの中でも有名な施策の1つで、マス層(不特定多数)へ訴求できるテレビというメディアを使って興味を引きWebへ誘導させ、ユーザーにWebサイト内で詳しい内容や魅力を伝えて購入促進をしています。
メディアを組み合わせるとお伝えしましたが、メディアには大きく分けても「インターネットメディア(Web)」や「マスメディア」、「紙メディア」など様々な種類があり、それぞれメリット・デメリットが存在します。
クロスメディアは各メディアのデメリット面を補い合い、プロモーション効果の最大化を見込める施策となります。
クロスメディアの主なメディア

クロスメディアには主に以下のメディアを使います。
インターネットメディア
- Webサイト(ブログやSNS含む)
- メールマガジン
- 動画配信メディア
インターネットメディアは、パソコンやスマートフォンで接触の多いメディアです。
インターネットが欠かせない現代において、クロスメディアを行う際は言わずもがな、マストなメディアと言えます。
マスメディア
- テレビ
- ラジオ
マス層=不特定多数に訴求できるメディアです。
マスメディアは衰退してきているとも言われていますが、未だにテレビCMで見たことがきっかけとなって、商品を調べたり、購入することもあるのではないでしょうか。
その点、まだまだマスメディアも使い方次第で有効と言えます。
紙メディア
- 雑誌
- 新聞
- チラシ
- ダイレクトメール
- 店頭広告(ポスター)
紙メディアは市場規模が以前より縮小していることは否めません。
しかし、「ネット疲れ」「SNS疲れ」といわれるような情報の「圧」とは無縁なことや、紙媒体にある「信頼性」「保管性の高さ」「紙ならではの表現力」などの優位性を考慮すると、紙メディアもまだまだ有効と言えるでしょう。
紙媒体とWebのそれぞれのメリット・デメリットを知りたい方は「紙媒体の4つのメリットや3つのデメリット、Webとの違いや使い分け方法を印刷会社が詳しく解説!」で解説しているのでご覧ください。
メディアミックスとの違い
さまざまなメディアを組み合わせて行うプロモーションが「クロスメディア」と言いますが、似たような言葉で「メディアミックス」というものもあります。
ニュアンス的にも似ているだけでなく、メディアミックスもさまざまなメディアを使いプロモーションを行うため、同じように思われがちですが、実は別物です。
では、何が違うのか?
それは「目的」です。以下をご覧ください。
メディアミックス
同じコンテンツをさまざまなメディアに掲載しプロモーションを行うことで、不特定多数の認知獲得を促進する。
クロスメディア
広告などを見たターゲットを別のメディアへ誘導して、さまざまなメディアでターゲットに接触、情報を補完しながら最終的に購入に繋げる。
つまり、クロスメディアでは同じコンテンツ(広告など)を使うのではなく、メディア毎にコンテンツを使い分けターゲットを動かすことになります。
クロスメディアのメリット

クロスメディアには主に、以下3つにメリットがあげられます。
メリット①:各メディアのデメリットを補い合う
各メディアにはそれぞれメリットだけでなく、デメリットもあります。
例えば、テレビのデメリットは、「効果測定がしにくい」「限られた放送枠内では伝えたい情報が限られ詳細は伝えられない」ということ、Webサイトのデメリットは「紙媒体がメインの層や、普段インターネットを使わない層へのリーチが難しい」などがあげられます。
これらのデメリットですが、上記例のテレビのデメリットを補うメディアとして、伝えたい情報が多く掲載できるWebサイトへ誘導したり、Webサイトのデメリットを補うために、身近な紙媒体の1つであるダイレクトメールも併用する
など、各メディアを組み合わせてクロスメディアを実施していくことで、各メディアのデメリットを補い合い、効果を最大限に発揮してくれます。
メリット②:質の高い顧客を集客できる
クロスメディアによって顧客が各メディアを経由しているということは、適切なタイミングで適切な情報を蓄積できているため、集客する顧客の中でも「質が高い顧客」となる可能性が高いです。
例えば、BtoBで自社サービスに対して質の高い顧客を集客したい場合、YouTube広告やタクシー広告で認知拡大し、ダイレクトメールなどでWebサイトへ誘導、Webの行動履歴をもとにパーソナライズダイレクトメールを送付する
などといった各メディアの特長を活かしたクロスメディアを展開することで、適切な情報を顧客へ届けることができ、単一のメディア施策に比べ、質の高い顧客を集客することができます。
このように、クロスメディアは各メディアでの接触を通して自社商品やサービスの興味や理解を促進することができるため、質の高い顧客を集客することができます。
メリット③:幅広い層の顧客を獲得できる
各メディアには得意不得意な層があり、どれか一つだけメディアだけでは、そのメディアの親和性の高いターゲット層のみしか情報を伝えることができません。
そこで、テレビやチラシ、Webサイトやメールマガジンなど、クロスメディアで複数のメディアを展開していくことで、各メディアとの親和性の高い層にリーチでき、結果的にさまざまな層の顧客を獲得することができます。
クロスメディアの活用事例

クロスメディアについてよりイメージしやすくしていただくため、具合的にどのようにクロスメディアを展開していくか、例を3つご紹介します。
クロスメディア活用事例①:折り込みチラシ×Webサイト
いわゆる”鉄板”のクロスメディア展開例で、ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、商品やキャンペーンを折り込みチラシで訴求する際、誘導したいWebページが掲載されているURLを二次元コードに変換し、それを折り込みチラシに設置しましょう。
なぜ、二次元コードを設置するのかというと、二次元コードを設置することで、「どの人がチラシからWebサイトへアクセスしてくれたのか」のデータを取得でき、
- Webへのアクセス数UP
- チラシの効果測定
が可能になるからです。
この少しの工夫でアクセス数UPや紙媒体の効果検証できるので、クロスメディア施策を行う際はオススメしています。
クロスメディア活用事例②:ラジオ×SNS
例えば、ラジオCMで「SNSに“ハッシュタグ●●”で投稿してくれた方の中から抽選で10名様に景品プレゼント」などのキャンペーンでラジオ×SNS連動のクロスメディア施策。
今改めて「音声メディア」が見直されています。そんな「音声メディア」の1つのラジオの場合、車の中で聴くことが多いと想定し”車所有率が高い地域”などのターゲティング設計を行った上で、ラジオCM×SNSというクロスメディア施策を行うことで、新しい顧客と接点を持てるかもしれません。
クロスメディア活用事例③:ECサイト×ダイレクトメール
ECサイトでかご落ち客(商品をカートに入れたものの購入はしなかった方)に対して、顧客情報を基に、カートに入れた商品やオススメ商品を掲載した“パーソナライズしたダイレクトメール”を送付し購入促進。
パーソナライズされたダイレクトメールは効果的ですが、さらに効果UPを狙うには「即効性」が重要です。かご落ちを確認できた翌日か翌々日にダイレクトメールを送ることできれば、顧客の興味があるうちに背中を押してあげることができるので、購買率もUPするでしょう。
クロスメディア成功事例
弊社でのクロスメディア施策成功事例として、
- 紙DM×セミナー申し込みLP
- 紙×Web
- FAX×Webセミナー
- 紙DM×Eメール
の4つを、以下の無料ダウンロード資料で詳しくご紹介しています。
「クロスメディアを実践してみたいけど、具体的なイメージが知りたい!」という方は参考になるかと思いますので、ぜひご覧ください。

クロスメディアの注意点
クロスメディアを行う上での注意点としては、ただ単に組み合わせてプロモーションを行うのではなく、“ターゲットに適したタイミングで、適切なメディアを選択する”必要があります。
どのように適切なメディアを選択すればいいのか?については、先でお伝えした各メディアの特長を知ることで最適な判断をすることができます。
例えば、テレビであれば、マス層へアプローチでき認知拡大やブランディング面で効果的だが、高コストであったり効果測定ができない、メールマガジンは、低コストで顧客に合った情報を発信できるが、そもそも顧客情報(メールアドレス)を取得している必要があったり、他社のメールマガジンに埋もれない文面の工夫が必要
など、メディアによって一長一短なので、クロスメディアを有効活用するためにも、まずは各メディアの特長を押さえておくことがポイントとなります。
まとめ
今回は、クロスメディアについて解説しました。
あらためて、クロスメディアとは・・・
「さまざまなメディアを組み合わせてプロモーションを行うこと」を指し、各メディアのデメリット面を補い合うことができるものです。
ただし、各メディアを組み合わせて施策を行うため、メディアそれぞれの特長を押さえておく必要があること、そして“ターゲットに適したタイミングで、適切なメディアを選択する”という注意点がありましたね。
Webや紙メディア、マスメディアを適材適所で活用するクロスメディアを行うことで、顧客に合ったコミュニケーションが実現しマーケティング効果もUPすることでしょう。
いきなり実施するのは難しそう・・・という方は、ぜひ一度弊社へご相談ください。
