販促を担当される方の中には、プロモーションの一環として販促ツールの作成を担当されている方も多いのではないでしょうか。
昨今では、ただ販促ツールを作ればいいのではなく、“選ばれる企業になる”という観点からSDGsを意識したものも求められるようになってきました。
「販促ツールとは?目的や種類もあわせて解説します!」の記事で様々な販促ツールがあると解説しましたが、その中でも特に紙媒体の販促ツールは、環境配慮の用紙を選ぶことが1つのポイントとなっています。
環境配慮の用紙と言われると、以前であれば「再生紙」を思い浮かべる方が多かったかもしれませんが、実は今では
- 使い終わった用紙を植えて育てると花が咲く用紙
- 紙にもプラスチックにもなる用紙
- SDGsすべてのゴールに貢献する用紙
など、SDGsに貢献する様々な用紙があることはご存じでしょうか。
今回は、販促担当者の方に知っておいてほしい、SDGsに貢献するエコな用紙5選をご紹介します。SDGsを意識した販促グッズをお考えの方はぜひ最後までご覧ください。
目次
なぜSDGsを意識した販促ツールが必要なのか
まず、そもそもなぜ企業はSDGsを意識した販促ツールが必要なのかをお話しておくと、一番の理由は冒頭でも触れた通り“選ばれる企業”になるためです。
企業とお客様を繋ぐ手段として販促ツールがあり、実際に手に取って確認できる「モノ」である販促ツールにSDGsを取り入れることで、ダイレクトにSDGsの取り組みをアピールすることができます。
身近な例でいうと、コンビニのプライベートブランドの牛乳パックや、ホットスナック類の包装紙、ファッションブランドのショッパー(買い物袋)にFSC認証紙が採用されていたり、BtoBの企業でも、ノベルティグッズに環境に配慮した素材を採用するケースが増えています。
このように販促グッズにSDGsを意識したものを取り入れることで、お客様にダイレクトにSDGsの取り組みをアピールできるようになり、“選ばれる企業”への近道になります。
SDGsなエコ用紙①:シードペーパー®
シードペーパーとは?
シードペーパーは一言で言うと「花が咲く再生紙」です。
使い終えた古紙を溶かした再生パルプから紙をつくる過程で、さまざまなお花の種やハーブの種を漉き込んだ環境配慮型の用紙です。
「花が咲く再生紙」というキャッチーさもあり、最近ではブランドタグやショップカード、メッセージカードや雑誌の付録など、年々幅広い用途に使用され始めています。その背景にはシードペーパーには、緑を増やし二酸化炭素を減らすだけでなく、
- 捨てられる紙を捨てない紙に
- 緑や花が咲くまで育てる楽しみ
- 花が咲いた時の喜び
などのエコなだけではない付加価値を提供できることもあり、シードペーパーを採用する企業にとって大きな価値を生んでいます。
このようにシードペーパーは、環境のためだけでなく、より良い未来のためのSDGsに貢献する用紙です。
※シードペーパー®はSOUP Inc.の登録商標です。
シードペーパーが貢献するSDGsの目標
SDGsなエコ用紙②:FSC®森林認証紙
FSC森林認証紙とは?
FSC森林認証紙とは、適切に管理されていると認証を受けている森林資源や再生資源を活用した紙のことを指します。
前提として、永続的に森林環境を保護するために”森林認証制度”というものがあり、これは簡単に言うと、「持続可能な森林経営」が正しく行われていることを国際的な厳しい基準で審査していく制度です。
FSC森林認証紙はその森林認証制度をクリアした用紙の1つになり、日常でも見かけることの増えた「FSC認証ロゴマーク」を使用することが出来ます。
1つ注意なのが、FSC森林認証紙だからロゴマークを使用できる というわけではなく、「製品の製造、加工、流通の全ての過程において、FSC認証材が適切に使用されている製品にのみ、FSC認証のロゴマークを使用することが認められる」という基準があることです。
この基準を満たしたものが初めてFSC認証ロゴマークを使用できるため、FSC認証ロゴマークのある製品=環境に配慮した製品であることの証明となります。
このように厳しい基準をクリアしたFSC認証のロゴマークを印刷物や製品に使用することで、
- 「世界の森林保全に貢献している会社(個人)」である
- 世界共通の「FSC」マークで企業(個人)の環境保護への意思表示
- 企業としての競合との差別化できる
などのメリットが生まれます。
最近では、企業の名刺やCSR活動、環境報告書、IR報告書などで使用されることが増えており、印刷物でSDGs貢献を考える際には欠かせないものとなっています。
FSC森林認証紙が貢献するSDGsの目標
SDGsなエコ用紙③:LIMEX(ライメックス)
LIMEX(ライメックス)とは?
LIMEX(ライメックス)は株式会社TBMが開発・製造・販売している石灰石を原料とした、紙・プラスチックの代わりとなる日本生まれの新素材です。
LIMEXの特長としては、
- 水と木をほぼ使わない
- 高い耐久性と耐水性
- アップサイクルができる
などがあげられ、森林や水資源の保護・石油由来樹脂の使用量の削減につながるので「海洋プラスチック問題」や、「気候変動問題」をはじめとした環境問題の解決の糸口になると期待されています。
また、紙とプラスチック両方の代替になるため、名刺やチラシ、ポスターなどの紙製品の代替としてだけでなく、ボールペンやクリアファイル、マスクケースなどのプラスチック製品の代替にもなることを考えると活躍の幅が広いオススメの素材です。
関連記事:LIMEXとは?メリット・デメリットなどLIMEXの魅力を解説します!
LIMEX(ライメックス)が貢献するSDGsの目標
SDGsなエコ用紙④:バナナペーパー
バナナペーパーとは?
日本初のフェアトレード認証の紙であるバナナペーパーはその名の通りバナナから生まれた用紙で、アフリカのザンビアで生産されたオーガニックバナナの茎の繊維に、古紙または森林認証パルプを加えられて作られています。
このバナナペーパーの特長は何といっても「17あるSDGsの全てのゴールにつながる用紙」であることです。
このバナナペーパーの生産過程で「繊維取り」や「乾かす作業」、「計測・発送」作業などが行われ、その作業をザンビアで行うため、継続した雇用を生んでいます。雇用が無い頃は村の人々は、生きていくために違法伐採をして材木を売ったり、野生動物を殺してツノや肉を売ったりして生活をしてきました。
それがバナナペーパーによって雇用が生まれたことで、違法討伐をして木材を売ったり、野生動物に危害を加えたりすることが減ったため、森林保護や野生動物乱獲防止などにも役立っています。
上記は一例ですが、このようにバナナペーパーは「17あるSDGsの全てのゴールにつながる用紙」であることから、あらゆるメディアから注目を浴びていることも相まって、最近では採用や導入を検討される企業が増えてきている注目の用紙の1つです。
バナナペーパーが貢献するSDGsの目標
SDGsなエコ用紙⑤:ワクチンペーパー
ワクチンペーパーとは?
ワクチンペーパーは聞きなじみのない方が多いかもしれませんが、「寄付金付きの印刷用紙」の一種です。
このワクチンペーパーが購入されるたびに、用紙代の一部(*)が認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会(JCV)に寄付され、途上国の子どもたちにワクチンを贈る活動に使われます。
*用紙1kgあたり2円の寄付金がJCVに寄付されます。
このワクチンペーパーを使用した印刷物には
- 「この用紙費用の一部は『世界の子どもにワクチンを 日本委員会(JCV)』に寄付されております。」
- 「A portion of the printing costs for this printing ・paper is donated the Japan Committee “Vaccines for the World’s Chikdren”.」
などの文言を入れることができ、ワクチンペーパーを使用していることをアピールし、SDGsの貢献をサポートします。
ワクチンペーパーは、途上国の子どもたちへのワクチン救う活動に繋がるため、お子様向け商品やサービスを提供している企業での採用をオススメしたい用紙です。
弊社が企画制作した健康管理ツール「すこやかノート」も、このワクチンペーパー使用しています。「すこやかノート」の寄贈を通じて、世界の子どもたちにワクチンをお届けする活動「すこやかプロジェクト」にも積極的に取り組んでいます。
研文社では上記以外にも、人や環境に配慮した“紙”や“印刷サービス”を取り扱っています。興味がある方は気軽にお問い合わせください。
ワクチンペーパーが貢献するSDGsの目標
販促担当者はSDGsに貢献する用紙を押さえておきましょう!
いかがだったでしょうか。
今回は、販促担当者が覚えていて損はない“SDGsに貢献する用紙を5つ”をご紹介しました。
中には「初めて聞いた!」というような用紙もあったかと思いますが、どの用紙もそれぞれSDGsゴールにつながるサスティナブルな用紙です。
今後、どの企業も“選ばれる企業”になるべく、こういった用紙を使用した販促ツールがさらに増えてくることを踏まえて、今のうちに情報収集し、いつでもSDGsを意識した販促ツールを作れる準備をしておきましょう!
SDGsな印刷物や販促ツール全般でお悩みがある方は、研文社がお手伝いさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。
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