製造業のマーケティング戦略とは?営業課題を解決する手法を解説!

製造業のマーケティング戦略とは?営業課題を解決する手法を解説!
2023年11月27日
マーケティング

「モノはつくっているだけでは売れない」「しかし、マーケティングの取り組み方が分からない、改善方法が分からない」と悩む製造業の販促担当者は少なくないでしょう。本記事では、製造業向けに営業課題を解決するマーケティングの手法や事例について解説します。失敗しないポイントも説明するので参考にしてください。

目次

製造業におけるマーケティングの現状

製造業でのマーケティング施策は、顧客訪問などオフラインでの営業に頼る傾向が根強く残っています。製造業におけるマーケティングの現状、問題点を整理しましょう。

営業活動は既存顧客が中心で新規顧客開拓ができていない

製造業では企業を顧客対象としている場合が多く、営業活動が既存の取引先中心となる傾向が顕著です。なぜなら、取り引きを開始して関係性を構築すると、新たな顧客を開拓せずとも既存顧客だけで一定の売上が見込めるからです。既存顧客によるリピートだけで売上が成り立ってしまうため、新たな顧客の開拓が疎かになってしまうケースが少なくありません

また、既存顧客への営業活動に多くのリソースを割いており、新規顧客の開拓にまで労力とコストを回せないのが現状です。しかし、既存顧客を失う可能性はゼロではありません。自社や取引先、社会情勢などを鑑み、新規顧客を開拓する必要性は遅かれ早かれ出てくるでしょう。

Webからの集客が困難

Webからの集客に苦労している製造業の企業も多いでしょう。取引先の担当者にアポイントメントをとって対面式で営業活動を行う、など特定の手法のみに販促活動を依存していることが多いからです。

また、製造業を営む企業が運営しているWebサイトの多くは、製品の概要やスペックなどを紹介するコンテンツがメインです。これでは、最初からその製品を知っている方にしか検索してもらえません。そもそもWebサイトでの集客に前向きでない、またはそのノウハウがないといった企業はWebでの集客は難しいでしょう。

売る仕組みよりも、製品の品質向上を重視

ものづくりを主軸にビジネスを展開する企業は、製品の品質向上を何より重要と考えます。製品の品質さえよければ売れる、売る仕組みなどなくても購入してもらえる、といった考えを持つ経営者も多く、マーケティングにあまり力を入れないケースが見受けられます。

たしかに、ものづくりに携わる企業であれば、製品の品質を第一に考えるのは大切なことです。しかし、どれほど素晴らしい製品をつくっても、知ってもらえなければ売れません。仮に既存顧客がすべていなくなった場合、製品を売る仕組みがなければ売上がなくなってしまいます。

現場からたたき上げでトップへ上り詰めた経営者は、特に自社製品に誇りを持っているため、マーケティングよりも品質の向上に重きを置きがちです。それが悪いこととは言えないものの、従業員のマーケティングに対するリテラシーの向上を停滞させる要因になるでしょう。

マーケティング分野のIT人材が不十分

マーケティングを行うための人材が不足しているといった企業もよく見受けられます。マーケティングに取り組むには、「人」「時間」「費用」など、さまざまなリソースが必要です。施策を運用できる人材をはじめシステムやツールを導入するコストを確保しなくてはなりません。

また、マーケティングの成果は一朝一夕に表れません。短期的ではなく、長期的な視点で取り組むことによって成果を得られます。長期的な取り組みとなると相応のリソースが必要となるため、結局短期間だけ取り組んでやめてしまう企業が存在します。しかし、長期的なリソース確保はマーケティング施策成功の重要な課題のひとつであるため、外注も視野に検討しましょう。

製造業のマーケティング活動の課題

製造業のマーケティング活動では、自社でいくら施策を練っても顧客に通用しない、または運用できない場合があります。顧客の動向や社会情勢に左右されたり、行いたいマーケティング施策に対応できる体制が自社に備わっていなかったりすることがあるからです。ここでは、マーケティング活動における課題を紹介します。

新規見込み客の減少

現在、飛び込み営業など、従来の手法で新規見込み客を獲得することは難しくなっています。

企業の継続的な発展と売上の向上を実現するにあたり、新規見込み客の獲得は必須です。今は既存顧客で売上が成り立っていても、それがいつまでも続く保証はありません。安定した利益の確保と継続的な売上の拡大を目指すには、既存顧客を大切にするだけでなく新規見込み客の獲得にも力を入れる必要があります。製造業に特化した合同展示会に出店したり、自社にあうプラットフォームを活用したりするなどの活路を見出す必要があるでしょう。

下記記事では、新規見込み顧客を獲得するマーケティング手法「リードジェネレーション」について解説しているので、あわせて読んでみてください。

リード獲得はできるが商談化率に繋がらない

さまざまな手法を駆使しリードは獲得できているものの、そこから商談へ進まないといったケースも珍しくありません。獲得したリード(ハウスリスト)にメールを送信しても反応がない、電話をしても出てくれない、コンタクトはとれたものの具体的な商談まで結びつかない、といったパターンです。

商談化に繋がらない理由として、比較検討する時間の長さが挙げられます。企業が取り引き対象の場合、相手側の担当者だけで決裁はできません。特定の部署や担当者が検討したうえで上司に引き継ぎ、そこから複数の部署で議論を重ね最終的な決裁権限を持つ者が判断する、といった流れになるため、どうしても具体的な商談へと進むまで時間がかかります。

また、適切なリードナーチャリングができていない点も商談に繋がらない理由です。リードナーチャリングとは、獲得したリードを育成して将来的な受注に繋げる手法です。見込み客になったばかりの段階では、それほど購入意欲は高くありません。その段階でいきなり「購入しませんか?」とアプローチしても、高い確率で断られるか、良い反応が返ってこない可能性が高いでしょう。

下記の記事では、リードナーチャリングの手法や必要性についてわかりやすく解説しているのであわせて読んでみてください。

製品に関する検索回数が少ない

企業を取り引きの対象とする製造企業の多くは、特定の業界や顧客向けの製品を扱っています。一般消費者向けの製品ではないため、インターネットの検索回数は少なくなりがちです

公式サイトへのアクセスが少ないのは、適切なSEO対策が十分でない可能性があります。

検索回数が少なく公式サイトへのアクセスも少ないとなると問題です。せっかく公式サイトを公開しているにもかかわらず、コンテンツを見てくれる人がいないため運用している意味がほとんどなくいたずらにコストだけがかさみます。

下記記事では、SEO対策の概要や仕組みについて解説しているので、あわせて読んでみてください。

社内のサイト運用体制が乏しい

社内のサイト運用体制が乏しいと、オンラインからの集客力が低下します。アクセス解析や分析、SEO、リードへの適切な対応などに注力できないためです。魅力的なサイトを構築したのなら、その力を最大限に活かせる運用体制を構築しなくてはなりません

まずは、サイト運営の目的を明確にすることからスタートです。自社の製品を広く周知させたいのか、それともリードを獲得したいのかによって運用の方法が変わります。公式サイトの目的を明確にしたうえで運用チームの編成を行いましょう。

サイト運営ではさまざまな業務が発生します。市場のリサーチやコンテンツの作成、ページデザイン、コーディングなどです。他業務との兼務は難しいため、専門のチームを編成したうえでの運用が望ましいでしょう。

弊社では、「Webサイト診断サービス」という貴社のWebサイトの課題を見える化し、ビジネスに活かす運用方法をご提案できます。ご興味ございましたら無料診断も実施しておりますので、下記からお気軽にご相談ください。

Webマーケティングの知識を持つ人材が少ない

従来、製造企業は展示会をはじめとしたオフラインで顧客開拓を行ってきました。そのため、Webマーケティングの知識やノウハウを有する人材がいない、少ないといった企業は少なくありません。

Webマーケティングとひと口に言っても、施策は多岐にわたります。SEOをはじめリスティング広告、SNS、メールマーケティング、ソーシャルメディア対策、ウェビナーなど数々の施策があるため、これらに関する知識が必須です。

Webマーケティング人材は、社内で育成する、もしくは社外から採用するなどの方法で確保できます。社内の人材を育成するのは時間がかかるため、すぐにでもWebマーケティングに取り組みたいのであれば社外からの採用、アウトソーシングが現実的です。

価値観の違い

マーケティングに関する価値観の違いに頭を悩ませる製造企業の経営者、担当者も少なくありません。経営者はマーケティングの重要性を理解しているものの、従業員が必要と感じていない、もしくはその逆のパターンも考えられます。

既存顧客を中心に営業活動を展開する方法で売上を確保できているため、なぜ今さらマーケティングの手法を変えなければいけないのか、と考える人もなかにはいるでしょう。このような価値観の違いを変えさせるのは困難なので、具体的なマーケティング施策を社内で共有するなどして理解を求めましょう。

製造業マーケティングの重要性

製造業を取り巻く環境は従来に比べ大きく変化しています。インターネットやモバイル端末の普及で情報収集の方法が大きく変わっただけでなく、コロナ禍における急激なデジタルシフト(DX)も進んでおり、それらに応じたマーケティングを疎かにするとこれからの時代についていけません。以下で、製造業におけるマーケティングの重要性を解説します。

BtoBにおける情報収集手段の変化

現代は従来に比べ遥かに情報を取得しやすい時代です。誰もがインターネット検索でスピーディーに情報を取得でき、BtoBにおける情報収集のやり方も変化しました。

前述の通り、以前は展示会のようなイベントへ直接足を運び、気になる企業、製品のパンフレットを入手して検討するケースが多くを占めていました。しかし、現代ではPCやスマートフォンを活用して情報収集を行うケースがほとんどです。

今の時代、インターネットで入手できない情報はないと言っても過言ではありません。情報を入手したい企業にとっては、わざわざ展示会へ足を運ぶ手間がかからず利便性の高い情報収集手段です。このような状況の変化に対応するには、製造企業は自社サイトの製品情報コンテンツの充実に力を入れなくてはなりません

コロナ禍における急激なデジタルシフト

新型コロナウイルスの世界的な流行によって、個人も企業も大きな変化を迫られました。それまでデジタルをあまり利用していなかった企業も、急速にデジタル化を進めビジネスへの取り組み方も変化しています。

オンライン展示会やオンライン商談を導入する企業が増え、競合他社が次々とデジタルシフトするなか、何も手を打たずのんびりとしていると、またたく間にシェアを奪われてしまうでしょう。

自社製品を知ってもらうためにデジタル戦略は欠かせない

どれほど魅力的で素晴らしい製品を開発しても、売りたい相手に見つけてもらえなければ購入してもらえません。企業もインターネット検索で情報収集を行うようになった現代だからこそ、自社の製品を知ってもらうためにはデジタル戦略が不可欠です

「公式サイトは開設して運営している」といった企業は多いです。しかし、サイトを運営しているだけでは不十分で、アクセスしてくれる人を増やす必要があります。現在は多種多様なチャネルが存在するため、公式サイト以外にもSNSやペイドメディア(広告を出稿できる他社サイト)など、さまざまな媒体を用いたデジタル戦略が求められます。

製造業の企業が取り組むべきデジタル戦略には、自社サイトのSEO対策が挙げられます。検索エンジン最適化によって自社サイトが上位表示されるようになれば、アクセス数の増加が見込めます。ほかにも、TwitterやFacebookなどSNSを用いたキャンペーン、広告の配信、リスティング広告の運用など、自社の見込み客に適したデジタルマーケティングを行いましょう。

製造業でマーケティングを実施するための準備

成果に繋がるマーケティングに取り組むためには、しっかりと準備をして臨みましょう。マーケティングの取り組みは一度実施して終わりではないため、定期的な検証と見直しを続けることが大切です。

ペルソナを設定する

まずはペルソナの設定です。ペルソナとは、自社がターゲットとする人物像を具体化した仮想顧客です。マーケティングでは、自社製品やサービスを利用するターゲットのニーズや行動をきちんと把握しなくてはなりません。

なお、ペルソナの設定は詳細に行いましょう。たとえば、「年商1億円程度のIT企業で課長職を務める50歳の男性・部下は5人・スマートフォンで情報を収集している」といった具合です。

詳細なペルソナ設定によって、誰にどのような情報を、どうやって届ければよいのかなどの具体的な施策が見えてきます。

カスタマージャーニーマップを考える

カスタマージャーニーマップとは、ペルソナで設定したターゲットが自社の製品やサービスを認知し、購入にいたるまでの行動、変化を可視化したものです。カスタマージャーニーマップを社内で共有することによって、組織全体が共通のイメージ・認識・目標を持つことが可能となります。顧客の行動や心理の変化にあわせたアプローチを適切に行うことに役立てられるでしょう。

作成の際には、図や表を作成すると分かりやすいです。縦軸に顧客の思考・行動などをペルソナから想定、また、項目ごとの課題を設定します。横軸には、認知、情報収集、検討といった各フェーズで顧客がどのような状態かを設定しましょう。縦軸と横軸からなる表を作成したら、必要な情報を記入します。

なお、カスタマージャーニーマップを作成する際には、自社の視点や思い込みが反映されていないかどうか注意が必要です。基本的に、カスタマージャーニーマップは顧客の視点で作成します。自社が理想とするターゲットのイメージを反映しないよう注意しましょう。

コンテンツを作成する

顧客の購買プロセスにあわせて提供するコンテンツを作成します。認知フェーズで顧客がインターネット検索を行うと仮定したのなら、適切なキーワード設定で上位表示されるコンテンツやランディングページなどを作成し公開します

検討フェーズにおいて顧客の思考を「製品スペックをくわしく知りたい」と想定したとしましょう。このケースで適切と考えられるコンテンツは、自社製品の資料です。スペックをくわしく記したカタログ(PDF、オンライン、資料請求にも対応)や、性能が具体的に理解できるような動画などを作成します。

想定した各フェーズの顧客のニーズにあったコンテンツ、アピールしたい内容にあったコンテンツを作成することが重要です。

施策を実施する

実際に施策へ取り組むフェーズです。カスタマージャーニーマップに沿って施策に取り組んでいきましょう。取り組む際には、あらかじめ施策の優先順位を決めておくとスムーズです。

カスタマージャーニーマップの作成時、フェーズごとにいくつもの施策を設定するケースは珍しくありません。認知フェーズだけでも、SEOや広告、メルマガなどさまざまな施策が考えられます。せっかく作成したコンテンツに確実に顧客を誘導できるよう、各フェーズにあわせた施策を実行する必要があります。

一度にいくつもの施策を実施するのは非効率的であり、手間と費用もかかります。あらかじめ優先順位を決めて進めていくとよいでしょう。

結果を検証し改善する

マーケティングの施策は、実施しておしまいではありません。実施したあとは必ず結果を検証しましょう。検証をしないことには、施策の成果が表れているのか、どの程度効果があったのかといったことが分かりません。

開始前に設定した目標からほど遠い結果となった場合、どこに問題があるのか掘り下げて考えることが重要です。たとえば、リスティング広告のキーワード設定が適切でなかった、ペルソナに適していないSNSを利用していたなどが考えられます。

結果を検証したら問題を見つけ、改善策を施しましょう。施策の実施→検証→課題の抽出→改善→実施とPDCAのサイクルを回しつつ取り組むことで、施策をブラッシュアップできます

マーケティング人材を確保する(資金的に余裕がある場合)

資金に余裕があるのなら、マーケティング人材の確保にも動きましょう。マーケティングには、テレアポやダイレクトメール、展示会といったオフラインの手法から、広告・SNS・Webサイトなどを活用するオンラインマーケティングまでさまざまな方法があります。

それぞれの手法に特徴やメリット・デメリットがあり、正しい知識のもと適切に取り組まなければなりません。自社でマーケティングに取り組みつつ人材を育成するのもよいですが、どうしても時間がかかります。資金的に余裕があるのなら、前述の通り、外部から専門人材を採用したほうが効率的でしょう。

ただ、自社で即戦力となるマーケティング人材を採用するのは容易ではないでしょう。優秀なマーケティング人材は多くの企業から引く手あまたであり、優秀であればあるほどすでに他社が獲得している可能性が高いです。

IT人材を多く抱える派遣会社の利用を検討するのもひとつの方法です。自社にマッチした人材を選定してもらえ、短期から長期までさまざまな契約形態から選べます。

製造業マーケティングの成功事例

すでに新たなマーケティングへの取り組みを始めている企業がどのような施策を行っているか、事例を紹介します。自社の場合に照らし合わせるなどして、参考にしてください。

オンライン展示会の活用

オンライン展示会を活用している企業は、新たな販路を見出すことに成功しています。オンライン展示会では、場所や時間の制約がなく、遠方の人や忙しい人でも参加してもらいやすいからです。リアルの展示会ではなかなか参加できなかった人、少しだけのぞいてみたかった人などにもアプローチへの可能性が広がっています。

製造業では、ウェビナーよりも、実写やVR(仮想現実)で会場を再現したオンライン展示会が実施されています。製品によっては、くわしいスペックや使用感を伝えることが重要なため、よりリアルに情報を伝える必要があるためです。来場者にWeb上のブースをクリックするなどしてもらうことで、製品のくわしい情報が表示されます。動画などを埋め込み、実際の製品の使用感を伝えることも可能です。

また、オンライン展示会では、参加者の行動履歴などのデータ管理を行うことができます。参加者が何に興味があるのか分かるので、マーケティングにデータを活かせるでしょう。リアルタイムなら直接すぐに商談に繋がることも可能です。

マーケティング要素を入れて自社サイトを強化

自社サイトを強化する際にマーケティング要素を取り入れている企業は、顧客とのコミュニケーションを円滑に行えるようになったり、新規顧客のリードを獲得したりすることに成功しています

たとえば、チャットボットの導入が挙げられます。AIを活用したチャットボットで対応すれば、サイト訪問者の疑問などにすぐに答えられるので、営業機会のロスを防ぐことが可能です。すぐに問題が解決できない、担当者に連絡しないと基本的なことも分からないという状態は、せっかくサイトを訪問してくれた人にとってストレスで離脱されるおそれがあります。訪問者が何を知りたいか、目的は何かなどを想定したサイトづくりが、マーケティングを意識したサイトづくりに不可欠です。

また、お問い合わせフォームから自社情報を入力することで製品カタログのダウンロードができるシステムや、適切なCTAボタンの設置も、リード獲得・新規顧客の獲得に役立つでしょう。

MAツールで営業の仕組みを構築

MA(マーケティングオートメーション)ツールの導入で、新たな営業の仕組みを構築する方法もあります。MAツールとは、マーケティング活動を自動化できるシステムです。

MAツールを利用すれば、リード管理から広告連携機能まで、マーケティング活動を一元化することが可能です。ツールにより機能は異なるので、広告キャンペーンの施策をサポートしてほしいのか、メール配信を自動化させたいのかなど自社で重視する機能を精査し、ツールを選びましょう。

MAツールの導入によって、見込み顧客を管理しスコア化したり(スコアリング)、アクセス解析機能を活用し、適切なタイミングで見込み顧客にアプローチしたりできるようになります。

下記記事では、BtoBマーケティングでのMAの必要性や具体的な活用方法について解説しているので、あわせて読んでみてください。

製造業がマーケティングを失敗しないための6つのポイント

製造業を営む企業がマーケティングに失敗しないよう、ポイントを踏まえたうえで取り組みを始めましょう。大切なのは、以下の6つのポイントです。

ポイント①自社の強みを整理する

まずは自社の強みを整理しましょう。自社の強みが分かれば、それを武器にアプローチを強化できます。たとえば「どこよりも安く販売できる」「納品スピードが速い」「○○の品質の高さはどこにも負けない」などです。

自社の強みをよく理解できているつもりでも、実は分かっていないケースは少なくありません。また、組織が思っていた強みと、顧客が抱いているイメージが異なることもあります。そのため、自社の強みを知りたければ、既存顧客へのアンケート調査やインタビューなどが有効です。

フレームワークを利用した分析もおすすめです。市場と競合、自社を分析する3C分析をはじめ、組織を取り巻く環境から強みと弱みを抽出できるSWOT分析などが役立ちます。自社にどのような強みがあるのか把握できれば、他社との差別化にも繋がり顧客にとって魅力的なアプローチが可能です。

下記記事では、マーケティングで活用されるフレームワークについて解説しているので、あわせて読んでみてください。

ポイント②できるだけ質の高いコンテンツを用意する

自社サイト訪問者が知りたいことなどを解決でき、コンバージョンへと繋げるためには、質の高いコンテンツを用意する必要があります。製品のスペックや開発背景、使用感、企業事例などの情報を工夫して伝えます。

たとえば動画コンテンツの場合、開発背景説明にはアニメーションを利用した動画、製品の使用事例では気軽に見てもらえるようショートムービーを制作するなどが挙げられます。分かりやすく魅力的なコンテンツには、営業マンのように自社製品の良さを伝える力があります。

高品質かつ魅力あるコンテンツは、作成するだけでなく、充実させることも大切なポイントです。良質なコンテンツが充実したサイトは、SEOの観点から言っても上位に入る確率が高いので、マーケティング戦略として重要な位置を占めています。さまざまなチャネルからでも情報を取得してもらえるようコンテンツを充実させておきましょう。

ポイント③自社の現状にマッチした施策を選ぶ

マーケティング施策を練るときは、自社の顧客や現状にマッチした施策を選ぶようにしましょう。

たとえば、ソーシャルメディア系サービスを利用して自社サイトへの流入を狙うとします。自社のメインターゲットが30代・40代の働き盛りの場合、FacebookやYouTube、LINEが有効であると考えられます。総務省のデータによると、Facebook利用率は30代・40代で突出して高く、YouTube・LINEは全年代で共通して利用率が高いからです。
具体的には、YouTube広告を出す、LINE公式アカウントを取得して運用する、Facebookで情報を発信することなどが挙げられます。

ここでも、自社のリソースで実現可能な施策かといった視点から、アウトソーシングや外注を検討すべきかをしっかり判断する必要があります。

「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」(総務省情報通信政策研究所)

参照元 : https://www.soumu.go.jp/main_content/000831289.pdf

ポイント④顧客と継続的に接点を持つ

顧客と継続的な接点を持つことも大切です。継続的に接点を持ち続けることで、顧客との良好な関係を構築できます。定期的にメルマガやメンテナンス情報などを送るだけでも、顧客ロイヤリティが高まり今後の成約に繋がるきっかけとなるでしょう。

また、顧客から忘れ去られるリスクを軽減できるのもメリットです。顧客はインターネット上でさまざまな情報を入手でき、選択肢も数多く存在します。わずかな期間繋がりを断っただけで、競合になびいてしまうといったことも起こりかねません。

現時点では製品を購入していない見込み客も、将来的に顧客となってくれる可能性があります。見込み客と繋がり続けることで、何かのときには頼ってもらえる信頼関係を構築することができ、製品購入へ至ることが期待できます。

ポイント⑤体制づくりをするor自動化できるツールを利用する

戦略的にマーケティングへ取り組める体制づくりを企業全体で進めましょう。誰が何を担当すればよいのか分からない、見込み客とどのようにコミュニケーションをとればよいのか分からないといった状態ではマーケティングの成功は望めません。

マーケティングに関連する業務の役割分担をしっかりと決め、利用するツールや情報共有の体制、ルールなどを決めておきましょう。マーケティング活動を自動化できるツールを導入するのも有効です。

見込み客が増えるほど個別の対応は困難です。前述の通り、MAツールを導入すれば顧客育成の工数を大幅に削減でき、担当者の負担軽減にも繋がります。さまざまな分析を行えるのもメリットです。

ポイント⑥リード獲得と営業(商談)を連携させる


リード獲得を担うマーケティング部門と、商談を担当する営業部門の連携強化も不可欠です。双方が適切にコミュニケーションをとれず、情報共有もうまくてできいない状況では、大量のリードを獲得していたとしてもそれを活かすことができません。

一般的には、マーケティングを担う部門がリード獲得から育成までを担当します。双方の部門がしっかりと連携できていれば、顧客の購入意欲がもっとも高まったタイミングで営業部門に引き渡すことができ、成約率がアップします

そのためには、シームレスに情報を共有できる環境、体制の構築が欠かせません。コミュニケーションツールやグループウェア、オンラインで見込み顧客の情報をリアルタイムでチェックできる体制を整えていくことが重要となるでしょう。

まとめ

製造業を取り巻く環境の変化に対応するため、企業はマーケティングへの取り組みを始める必要があります。やみくもに取り組むのではなく、自社の強みを整理する、良質なコンテンツを充実させるなど、正しいポイントを踏まえたうえで自社にあった取り組みを進めましょう。

製造業である弊社がデジタルマーケティングの取り組みで、実際に新規リード獲得数にどのような変化があったのか、具体的にどのような施策をしているのかについてまとめた資料もございます。ご興味ございましたら下記からお気軽にダウンロードください。

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