SEOとは?SEO対策の仕組みややってはいけない5つの施策を詳しく解説

SEOとは?SEO対策の仕組みややってはいけない5つの施策を詳しく解説
2023年6月26日
マーケティング

SEO対策は、Webサイトを検索エンジンの上位に表示させるための施策です。
検索エンジンの表示順位は、Webサイトに流入するユーザー数に影響を与えます。
そのため、ECサイトやサービスサイト、コーポレートサイトなどを運営する企業の多くがSEO対策に取り組んでいます。

SEO対策のメインターゲットとなるGoogle 検索は、どのような仕組みでWebサイトの表示順位を決めているのでしょうか。また、SEO対策においてやってはいけないことはあるのでしょうか。

この記事では、SEO対策の基本や仕組み、SEO対策に必要なツールをわかりやすく解説します。

SEO対策とは?

SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、「検索エンジン最適化」または「サーチエンジン最適化」といい、Webサイトを検索結果の上位に表示させるための施策を意味します。

[引用]総務省:インターネット検索エンジンの現状と市場規模等に関する調査研究
https://www.soumu.go.jp/iicp/chousakenkyu/data/research/survey/telecom/2009/2009-I-14.pdf

SEO対策が必要な理由は、従来のテレビや新聞、ラジオなどのメディアに加えて、インターネットで情報収集をおこなうユーザーが増加したためです。検索エンジンからWebサイトに流入するユーザーが増加し、集客やブランディングにおけるSEO対策の重要性が高まりました。

実際に総務省の「令和4年版情報通信白書」をみると、平日の「インターネット利用」の平均利用時間は、「テレビ(リアルタイム)視聴」を上回っています。特に10代や20代の若年層は、インターネットの利用時間が顕著に多く、平日・休日ともにテレビやラジオ、新聞の利用時間を上回る結果となりました。[注1]

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SEO対策のターゲットとなる検索エンジンはGoogleです。日本における検索エンジンのシェアを見ても、パソコンでは75.7%、スマートフォンでは75.2%と、Googleの利用率がもっとも高くなっています。[注2]

また、日本で2番目にユーザーが多いYahoo!には、Googleと同様の検索アルゴリズムが使われているため、SEO対策のメインターゲットはGoogle 検索です。

[注1] 総務省:令和4年版 情報通信白書
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nd238110.html
[注2] 総務省:令和4年版 情報通信白書
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r04/html/nf306000.html

SEOで順位が決まる仕組み

そもそも、検索エンジンの表示順位はどのような仕組みで決まるのでしょうか。
ここでは、SEO対策の前提となる「検索順位が決まる仕組み」をステップ別に解説します。

クロールでサイトを認識

クロールとは、クローラー(Crawler)と呼ばれるプログラムがWebサイトを自動で巡回し、情報を収集する仕組みです。Webサイトの検索順位は、クローラーが認識した情報に基づいています。

インデックスでページをデータベースに登録

Webサイトを認識したクローラーは、収集した情報を索引付け(インデックス)し、検索エンジンのデータベースに登録します。もしWebサイトの情報がインデックスに保存されていない場合、検索順位が正確に評価されません。

検索結果に反映(ランキング)

データベースに登録された情報をベースにして、検索アルゴリズムがWebサイトの評価をおこないます。検索アルゴリズムの評価が高いほど、Webサイトが検索結果の上位に表示されます。
SEO対策がうまくいかない場合は、「クローラーの巡回(クローラビリティ)」「インデックスの作成」「検索アルゴリズムの評価」の3つのプロセスに切り分けて原因を考える必要があります。

SEOの基本とGoogleの考え方

SEO対策のメインターゲットは、検索エンジンのシェアがもっとも高いGoogle 検索です。Google 検索に使われているアルゴリズムを詳しく知ることで、SEO対策がもっと有利になります。
SEO対策を実施するうえで欠かせない、Google 検索の4つの評価基準を紹介します。

Googleが掲げる10の事実

「Googleが掲げる10の事実」は、Googleが会社設立から数年後に策定した検索エンジンのフィロソフィーです。[注3]

  1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
  2. 1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
  3. 遅いより速いほうがいい。
  4. ウェブ上の民主主義は機能する。
  5. 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
  6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
  7. 世の中にはまだまだ情報があふれている。
  8. 情報のニーズはすべての国境を越える。
  9. スーツがなくても真剣に仕事はできる。
  10. 「すばらしい」では足りない。

Googleが定期的におこなう検索アルゴリズムのアップデートは、「Googleが掲げる10の事実」に基づいています。SEO対策を実施する前に、まず「Googleが掲げる10の事実」に目を通しておきましょう。

[注3]Google:Googleが掲げる10の事実
https://about.google/philosophy/

E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)

E-E-A-Tは、Googleが策定した「検索品質評価ガイドライン(General Guidelines)」のなかで登場する言葉です。

E-E-A-Tは、Webサイトのメインコンテンツの「経験(Experience)」、「専門性(Expertise」、「権威性(Authoritativeness)」、「信頼性(Trustworthiness)」を評価するための基準です。
特に医学・薬学・法・税金・資産など、専門知識が求められる分野では、E-E-A-Tの基準を満たすコンテンツづくりが求められます。

YMYL(Your Money or Your Life)

YMYL(Your Money or Your Life)も、Googleの「検索品質評価ガイドライン」に登場する言葉です。
YMYLは、ユーザーの満足度を高めるため、通常よりも厳しいSEO基準が求められる4つの分野です。[注4]

● 健康/安全(Health or Safety)
● 金融/財産(Financial Security)
● 社会 (Society)※特定の社会集団に悪影響を及ぼすトピックや、公共の利益に関するトピックなど
● その他(Other)※他人を傷つける可能性があるトピックや、社会の福祉や幸福に影響を及ぼすトピックなど

YMYLに当てはまる分野でWebサイトを作成する場合、通常よりもユーザビリティを意識したコンテンツづくりを心がけましょう。

[注4] Google:General Guidelines
https://static.googleusercontent.com/media/guidelines.raterhub.com/ja//searchqualityevaluatorguidelines.pdf

MFI(モバイルファーストインデックス)

MFI(モバイルファーストインデックス)は、Googleが2018年3月に公開した検索アルゴリズムです。
文字通り、MFIはスマートフォンなどのモバイル端末に対応したWebサイトを評価し、優先的に検索結果の上位に表示する仕組みです

MFIに対応したWebデザインの例として、レスポンシブデザイン(利用端末に応じてレイアウトを最適化したサイト)が挙げられます。

SEO対策の種類

SEO対策の種類は、大きく分けて「内部施策(テクニカルSEO)」「外部施策」「コンテンツSEO」の3つです。それぞれの違いや特徴を詳しく見ていきます。

内部施策(テクニカルSEO)

内部施策(テクニカルSEO)とは、Webサイトそのものの品質やユーザビリティを高め、検索結果の上位表示を狙うSEO対策です
例えば、内部施策には以下のようなものがあります。

● タイトルタグを設定する
● メタディスクリプションを設定する
● クローラーが巡回しやすい内部リンク構造を設定する
● 画像サイトマップ(画像用のインデックス)を設定する

GoogleはSEO対策の初心者向けに「検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド」を作成しています。SEO対策が初めての人は、Googleのスターターガイドもチェックしましょう。[注5]

[注5] Google:検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド
https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/seo-starter-guide?hl=ja

外部施策

外部施策とは、別のWebサイトからのリンクの質・量を改善し、サイト評価を高める施策です

Google 検索には、ランクブレイン(rankbrain)と呼ばれるアルゴリズムが存在します。ランクブレインは、アクセス数や被リンク数(別のWebサイトにリンクされた数)が多い「有益なウェブサイト」からリンクされるほど、Webサイトの評価が高くなる仕組みになっています。

2012年の「ペンギンアップデート」により、単純に被リンク数を稼ぐだけではサイト評価が高くならなくなったため、外部施策をおこなうときは注意が必要です。

コンテンツSEO

コンテンツSEOはWebサイトの検索順位に大きく影響する施策です。コンテンツの内容を深掘りし、ユーザーのニーズに合った情報を発信するとコンテンツSEOの評価が高くなります。

また、2021年6月の「ページエクスペリエンスアップデート」以降は、コンテンツの見やすさ(ユーザーインターフェース)も検索順位に影響するようになりました。

SEOに必要なツール

SEO対策を実施するときに役立つのが、Googleが無料で提供しているGoogle Search Console(旧Googleウェブマスターツール)や、Google AnalyticsなどのWebサービスです。そのほかに、Webサイトの検索順位をチェックしたい場合は、フリーソフトのGRCを始めとした検索順位チェックツールなども便利です。

これ以外にもSEOツールはたくさんあり、調査したい内容によって活用すべきツールは異なります。今回は、手軽に活用できるおすすめのツールを3点紹介します。

Google Search Console

Google Search Consoleは、Webサイトが検索エンジンにどのように評価されているかをチェックするためのツールです。
例えば、Webサイトの表示回数や、ユーザーの流入が多い検索クエリ(キーワード)、クロールやインデックスの状況などを確認できます。

Google Analytics

Google Analyticsは、Webサイトのアクセス解析をおこなうためのツールです。Webサイトのアクセス数、訪問者の属性(滞在時間など)、アクセスしてからの行動(ページの遷移など)、Webサイトへの流入経路など、さまざまな情報を無料でチェックできます。
例えば、SEO対策の課題発見や効果測定をおこなう際にGoogle Analyticsが役立ちます。

検索順位チェックツール(GRCなど)

検索順位チェックツールは、検索キーワードごとの表示順位を一括でチェックするためのツールです。現在の表示順位だけでなく、過去の表示順位の変遷を調べることもできます。

代表的な検索順位チェックツールの例として、フリーソフトのGRCが挙げられます。シンプルな検索順位ツールで、ボタン一つで全ての検索キーワードの順位が調査可能です。

SEOでやってはいけないこと

SEO対策でやってはいけないことは5つあります。特にリンクスパムや隠しテキスト・隠しリンク、不正なリダイレクトなどの施策は、Googleが作成した「スパムに関するポリシー」に違反しています
悪質な場合、Webサイトの表示順位が大きく低下したり、検索エンジンから完全に除外されたりする可能性があるため、Googleのガイドラインに沿ってSEO対策を実施しましょう。

リンクスパム

「リンクスパム」とは、不正な手段でWebサイトの被リンクを獲得し、サイト評価を高めようとする行為です。
例えば、被リンクの対価として金銭を支払ったり、過剰な相互リンクをおこなったりする場合、リンクスパムとみなされる可能性があります。

不正なリダイレクト

「不正なリダイレクト」は、Webサイトにアクセスしたユーザーを不正に誘導し、最初のURLとは別のURLに移動させる行為です。
ただし、以下の場合は不正なリダイレクトではなく、正当なリダイレクトとみなされます。[注6]

● サイトを新しいアドレスに移転する
● 複数のページを1つに統合する
● ログイン後にユーザーを内部のページにリダイレクトする

[注6] Google:Googleウェブ検索のスパムに関するポリシー
https://developers.google.com/search/docs/essentials/spam-policies?hl=ja

隠しテキストと隠しリンク

「隠しテキストと隠しリンク」は、検索順位を高めることだけを目的として、ユーザーに見えないテキストやリンクを多数設置する行為です。
例えば、以下の例が隠しテキストや隠しリンクに該当します。[注6]

● 白の背景で文字の色を白にする
● テキストを画像の背後に置く
● CSS を使用してテキストを画面の外に配置する
● フォントサイズまたは不透明度を0に設定する
● 目立たない1文字(段落の中頃にあるハイフンなど)のみをリンクにすることで隠す

[注6] Google:Googleウェブ検索のスパムに関するポリシー
https://developers.google.com/search/docs/essentials/spam-policies?hl=ja

無断で複製されたコンテンツ

「無断で複製されたコンテンツ」とは、検索順位が高いWebサイトのコンテンツを無断で複製し、自分のWebサイトとして公開する行為です。
コピーコンテンツや重複コンテンツを作成した場合、Googleのポリシーに違反するだけでなく、著作権法違反の罪に問われる可能性もあります。

キーワードの乱用

キーワードの乱用とは、Webサイトの検索順位を操作するため、多数の検索キーワードを詰め込む行為です。
例えば、同じ検索キーワードの羅列や繰り返し、都市名や地域名の乱用などが当てはまります。

まとめ

SEO対策とは、Webサイトの検索順位を改善するための施策を指す言葉です。
ECサイトやサービスサイト、コーポレートサイトなどへの検索流入を増やすため、SEO対策は欠かせません。

SEO対策のメインターゲットは、日本のネットユーザーのほとんどが利用しているGoogle 検索です。E-E-A-TやYMYL、MFIなど、Google 検索に使われている考え方を熟知することで、SEO対策がより有利になります。

GoogleはSEO対策に関して、「スパムに関するポリシー」などのガイドラインを制定しています。Googleのガイドラインに違反すると、Webサイトの表示順位が低下したり、ユーザーの検索結果から除外されたりするリスクがあるため、「SEOでやってはいけないこと」をチェックしましょう。

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