パンフレットは設計が重要!印刷会社がパンフレットの作り方のポイントを解説します!

パンフレットは設計が重要!印刷会社がパンフレットの作り方のポイントを解説します!
2021年8月3日
印刷・デザイン

パンフレットは、企業の営業活動や採用活動をはじめ、学校、病院、個人営業のお店など、あらゆるシーンで活躍する欠かせない販促ツールですよね。

しかし、いざパンフレットを作ろうとしても

「パンフレットの作成を任されたけど、どうやって作ればいいかわからない」
「パンフレットを刷新したいけど、どんなことを意識すればいいかわからない」
「新サービスをリリースするから、魅力が伝わるパンフレットにしたい」

こういった悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。

そこで、印刷会社として多くのパンフレット作成を手掛けてきた弊社が、パンフレットの作り方のポイントを解説します!

パンフレットの作り方でお悩みの方、必見です。

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1. 企画・設計

最初にやるべきことは、“どんなパンフレットにするか”の骨子を決める「企画・設計」です。ここでは①目的②ターゲット③掲載コンテンツを決めていきますが、この作業こそが最重要と言っても過言ではありません。

なぜなら、後のデザインなどの作成段階においても、この骨子を元に考えたり作成していくことになるためです。最初に時間をかけてじっくり考え、骨子の質を上げることが大切です。

1.1 目的を決める

パンフレットの企画・設計の中でも一番初めにすべきことは、「パンフレットの目的を決めること」です。

目的が決まっていないと、どんな内容を盛り込めばいいのか、どんなデザインにすればいいのかなどの基準があいまいで、出来上がりの印象が変わるだけでなく、パンフレットとしての効果が変わるからです。

パンフレットと言っても、目的や用途は様々で、営業活動で使用する「会社紹介・サービス紹介パンフレット」では、“自社の良さを伝えたい”“自社サービスの優位性を伝えて契約につなげたい”といった目的に、

採用活動での「採用パンフレット」では、“自社で働きたくなるようなポイントを伝えて沢山の応募を募りたい”といった目的になります。

同じ営業用パンフレットでも、企業によっては、展示会などイベントでの配布用、ダイレクトメールでの送付用などと使い分けるケースもあるため、どんな目的を持ったパンフレットなのかをはっきりと決めておくことが重要です。

1.2 ターゲットを明確にする

目的を決めることと同じくらい、ターゲットを明確にすることも重要なポイントです。

ターゲットによって伝えるべき情報・メッセージ・デザインテイストなどが変わってくるので、企画段階で「誰に見てほしいパンフレットなのか」を明確にしておかないと、パンフレットの役割を果たせず“効果の出ないパンフレット”になってしまいます。

例えば、採用活動の際に自社のサービスを伝えるために「サービス紹介パンフレット」を作成したとします。

しかし、それだけでは学生には自社の良さが伝わらず、振り向いてくれません。

採用のターゲットである学生はまず、「どんな会社か知りたい」「どんなことをしている会社なのか知りたい」と思うので、いきなり「サービス紹介パンフレット」を見ても、学生の「会社のことを知りたい」という気持ちにマッチせず、大事な採用機会をなくしてしまう可能性があります。

こういった採用活動の場合に作るべきパンフレットは、学生がターゲットになるので「会社紹介パンフレット」「採用パンフレット」となりますよね。

もし、自社サービスの紹介もしたいのであれば「採用パンフレット」を作成し、その中に自社がどのようなサービスを提供しているのか、を盛り込むのが良いでしょう。

このように、あたりまえに思えますが、ターゲットを明確にすることで効果のあるパンフレットになります。

1.3 掲載コンテンツを決める

パンフレットの目的とターゲットが決まったら、パンフレットに掲載するコンテンツを決めていきます。

掲載内容は迷うポイントの1つですが、先述の「どんな目的のパンフレット」で「ターゲットは誰なのか」が明確に決まっていれば、自ずと必要なコンテンツは判明してきます。

下記に例を挙げますと

例①:会社紹介パンフレット

  • 会社概要
  • 企業理念
  • 事業紹介
  • 実績紹介
  • 商品・サービス紹介

など・・・

例②:採用パンフレット

  • 会社概要
  • 職種紹介
  • 仕事内容
  • 先輩社員の声
  • 募集要項
  • 福利厚生やオフィス紹介
  • 選考フロー

など・・・

こういった具合に、自社のターゲットとなる方が欲しいと思う情報を掲載するようにしましょう。

2. デザイン

パンフレットの企画・設計が終わったら次はデザインを決める段階です。

デザインは言わずもがな、受け取り手の印象を大きく左右する部分なので、悩んだら印刷会社のようなプロに相談したほうがいい場合もあるでしょう。

デザインフェーズに入ったら、

  • デザインイメージを決める
  • サイズや折り方を決める
  • 用紙を決める

というタスクを進めていきますが、順番に決まりはないのでどのタスクから着手しても問題ありません。それぞれ詳しく解説していきます。

2.1 デザインイメージを決める

デザインイメージを決めるフェーズではその名の通り、どんなデザインにするかのイメージを固めます。

先ほどの採用活動を例にあげると、パンフレットを見てほしいターゲットは学生なので「親しみをもってもらうために柔らかいタッチのイラストを使ったデザインにしよう」といったイメージや、

金融業界向けのサービス紹介パンフレットであれば、「少し固めでもきっちりして見えるデザインにしよう」などといったように、「企画・設計」で整理した情報を元に最適なデザインイメージを考えていきます。

2.2 サイズや折り方を決める

パンフレットのサイズや折り方も、デザインの大切な要素です。一般的にパンフレットのサイズとして浸透しているのはA4サイズです。

もし、どのサイズがいいか迷ったときはA4サイズを選びましょう。

また、「ほかの企業とは違うものにしたい!」という場合は、折り方を巻三つ折りや観音折りなどの折り方に変えることで、他社と差別化するのも1つの方法です。

その場合、ページ数や仕上がりサイズ、展開サイズがどの折り方を選ぶかで異なり、レイアウトも最適なものにする必要があるため、印刷会社に相談した方が良いでしょう。

そうすることで失敗しにくくなり、納得のいくパンフレットが制作できます。

2.3 用紙を決める

パンフレットの用紙についてもサイズや折り方と同様、どんな用紙を使うかで印象が大きく変わってきます。

例えば、着物や和風アイテムを取り扱う企業の会社紹介パンフレットであれば、通常の用紙ではなく「和紙」を選ぶことで、企業イメージとマッチするだけでなく、用紙の質感の違いで印象に残りやすくなります。

また、電力や風力などのエネルギー事業を行っている企業であれば、「LIMEX」や「バナナペーパー」といった“エコに特化”した資材を使ったパンフレットにすることで、事業と統一性が出て、ブランディング効果にもなります。

このように、用紙を変えることでも印象をガラッと変えることができます。

3. 作成時の注意点

パンフレット作成時の注意点として、ここでは「最適なフォント選定」「色を多用しない」という2点をお伝えします。

3.1 最適なフォント選定

意外に見落としがちなのが「最適なフォントの選定」。フォントは、最初の「企画・設計」で決まった“ターゲット”を意識して選定しましょう。

パンフレットでよく目にする機会が多いフォントは下記4種類です。

フォント名与える印象
明朝体真面目・誠実・信頼・安心感・落ち着き
ゴシック体直線的・力強い
筆書体(楷書・行書・草書)高級感・和風・格式高い・固い
手書き風親しみやすい・アットホーム・かわいい

学生に向けた採用パンフレットでは、親しみも持ってもらうために随所に「手書き風フォント」を入れてみたり、高級商材のパンフレットには、雰囲気を演出するために「筆書体の行書」を適用するなど、

  • ターゲットはどんな人なのか
  • パンフレットをどのようなイメージにしたいのか

の2つの軸で最適なフォントを選びましょう。

また、「ユニバーサルデザインフォント(UDフォント)」という、一般の方はもちろん、高齢者や障がい者、外国人からも見やすいフォントがあります。

UDフォントは、

  • 視認性
  • 判読性
  • デザイン性
  • 可読性

といったことに優れており、特に高齢者をターゲットとするパンフレットや印刷物を作成する場合にはオススメのフォントです。

3.2 色を多用しない

色にはそれぞれの特徴があり、人間の脳に無意識に作用するといわれています。

プラスイメージマイナスイメージ
赤系エネルギッシュ・情熱的・明るい派手・熱苦しい
青系知的・誠実・平和・清潔感冷たい
緑系穏やか・リラックス・優しい地味
黒系シャープ・モダン・スタイリッシュ重い・排他的・暗い
白系清潔感・モダン・洗練さみしさ・儚い

このように、私たちも普段から感覚的に「色のイメージ」があるのではないでしょうか。

しかし、いろんなイメージを与えたいからと言って色を使いすぎるのはよくありません。

色を使いすぎると、伝えたい要点が伝わりづらくなったり、視線が迷って情報をうまく読み取れないなどの、逆効果になりかねません。

パンフレットに限らないことですが、自社のコーポレートカラーやブランドカラーなどのイメージカラーをベースに、配色を考えてデザインしましょう。

もし、パンフレットの配色で迷った場合は下記の2点がオススメです。

  • ベースカラー70%/アソートカラー25%/アクセントカラー5%の割合で配色する
  • 印刷会社に「色校正」「本機校正」を依頼し、本番で使用する用紙に印刷してもらって配色の印象を確認する

色のイメージについて下記記事で詳しく紹介しているので、あわせて読んでみてください。

色のイメージにはどのような特徴や違いがある?色の基礎知識を解説!

まとめ

今回は、パンフレットの作り方のベースとなる部分を解説しました。

作り方は、

  • 企画・設計で、目的とターゲットを決定
  • デザインで、デザインイメージとサイズ・折り方・用紙を決定

これが作り方の基本になります。

加えて、作成時の注意点として

  • ターゲットを意識した最適なフォントを選ぶこと
  • 色を多用しすぎず、配色に気を付けること

これらを元にパンフレット制作を進めていけば、目的にあった効果的なパンフレットが作れるはずです。

もちろん、制作を進める中で迷ったり不明なところが出てきたり、一からパンフレットを作ることに不安な場合もあるかと思いますので、そういった場合は、印刷会社やデザイナーのような経験豊富なプロに頼ってパンフレットを作成することもおすすめします。

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