皆様はじめまして研文社マーケティングチームのKです。
前回のYからバトンタッチされまして、今回から数回に分けて「40歳過ぎてマーケティング組織を立ち上げた話」について書かせてもらいます。
目次
自己紹介
まずは簡単に自己紹介しますと、
【名前】K
・本ブログ(コミサプ)運営者の1人
・入社して印刷営業として大手金融機関を10年間担当、その後大学関係、広告代理店、インフラ会社などを担当し名刺からノベルティまでありとあらゆる販促印刷物を担当。
・既存や新規営業ともに多数経験し、自社展示会出展時のリーダーとしてマネジメントを行い、多くのリード獲得や商談成約などを達成。
・(多分)上記の実績を買われて40を超えた際にマネージャー経験もない状態で、マーケティング組織の立ち上げを1から行う。その時点ではマーケティング業務おろか知識も研修経験もほぼなく、ようやくちょこっとだけ理解しつつある今日この頃。
【趣味】鉄道の旅、海外旅行(自粛中)
【得意な印刷物】ビジネスフォーム、カタログ全般
【今注力している分野】デジタルマーケティング全般
かなりリアルに書いてみました。比較的普通のビジネスパーソンです。
特別社内でマーケティングに精通してるなんてことは全くなく、興味を持ったりというのもぶっちゃけなかったですし、私自身、40歳超えてからマーケティングという未知の分野の責任者になるなんて全く思ってませんでした。
それでも会社・上司・外部スタッフ・同僚・部下ありとあらゆる人物を巻き込み、協力してもらいながら部門を立ち上げ、ここ数年で様々な経験をしてきました。
そんな知見が少しでも役に立てればと思い、これから色々な記事を書いてまいりますので皆様よろしくお願いいたします。
立ち上げの話の前に・・・
マーケティングを始める前の弊社(2018年8月以前)
立ち上げの話の前に、マーケティングを始める前の話を少しだけさせてください。
当時の弊社は決して業績が右肩上がりというほど良いわけでもなく、売り上げの大多数を占める複数のメインクライアントとの取引も大きな変化なく良好な状況。
とはいえ、メインクライアント頼みの体質が長く続いており、新規開拓に苦戦しているというのがここ数年の課題でした。
また、印刷周辺サービス含め色々な事業を手掛けていながらも、社内のリソースが整理されておらず担当ごとの知識量の差、部門間の情報共有なども出来ていない状況でした。
もちろん、メルマガや情報発信など行っておらず、全てが属人的なスタイル。
当時の印刷業界でマーケティングを取り入れている会社は、私が知る限りそこまで多くは聞いていませんでしたが、マーケティングを取り入れている会社は少なからず業績を上げている、とも小耳に挟んでいました。
しかし、それが弊社として取り組みを始めることには違和感しかありませんでした。
なぜなら、組織を立ち上げることが業績アップにつながるイメージが湧かなかったからです。
なので、弊社がマーケティングに取り組むなんて想像もしていませんでした。
当時の私のミッション(2018年8月以前)
私は入社以来、大手金融機関などを担当しておりました。そこそこ成果を出しつつ、次のステップとして部署異動となり、新規開拓をミッションとした部署に配属されていました。
当時の新規開拓の手法としては、飛び込み・紹介から間口をつくるというオールドスタイルの営業でした。
しかし、それだけでは限界があったので、2016年からは新規顧客接点を獲得するため展示会出展なども実施。そこでは責任者として企画・準備・販促物作成・運営全般・事前事後の営業活動など思い出すだけでもつらくなる業務を行っていました。
(展示会責任者の方はこのつらさを共感してくる方は多いのではないでしょうか)
※展示会の話は別の記事で書こうと思います。
まあ、こんな感じで営業の新規開拓に関わる部分をメインとしたミッションを行っていました。
立ち上げの話①2018.8~10
2018年夏の告知(2018年8月)
先述の通り、営業の新規開拓に関わることを全般的に行っていたのですが、2018年夏のある日、私とその上司であるN部長は社長から「会議室に来るように」と呼ばれました。
正直、呼ばれる心当たりがなかったので「転勤?(弊社は大阪にも営業所あり)」「異動?」など人事に関することだと思っていました。
いざ会議室に入って社長の表情を見ると至って普通だったので、「これは悪い話ではなさそう」と直感的に思ってはいましたが、少し長い前置き話を経て、社長から言われたのは驚きの一言。
社長「これから研文社にマーケティングを取り入れる!(ドンッ!)」
これを聞いたN部長と私は
「?????」
という状態。
というのも、2人とも営業以外の経験もなく、マーケティングのマの字も知らない。なので我々の反応も恐らく鈍かっただろうと思います。
ただ1ついえるのは、我々サラリーマンなので最終的には「はい!分かりました」と(事の真意は)分かっていないけど、愛想の良い返事だけはしたと思います。笑
こうして、この日を境に長い長いマーケティング組織立ち上げがはじまりました。
外部からの支援(2018年8月)
マーケティングを始めると社長に言われたものの、「じゃあ始めましょう!」と簡単な話ではないのは流石に分かっており、どうしようかと思っていたんですが、マーケティングを始めるにあたり社長は既に手を打っていたようでした。
それは何かというと“知見の豊富な外部からの支援”でした。
私たちが支援いただいた外部というのは、BtoBのマーケティング支援をしているコンサル会社エムエム総研で、このエムエム総研との出会いは我々を大きく変化させてくれました。
抵抗の排除(2018年9月)
今だから書けることですが正直な話、エムエム総研へ全幅の信頼を寄せるには時間がかかりました。
それはなぜかというと、「自分で選んだ会社でない」「値段が高いイメージ」「分からない用語をいっぱい使う」「何かと型にはめようとする」など、全くの未知の業務ということもあり懐疑的だったからです。
(あくまで私の私見になりますが・・・)
また、マーケティング活動をすると決められたものの「成果が出るのか」「直接お金を生み出さないことへ時間を使うことへの不満」「業務過多」などなど多数の不安があったのも事実です。
アナログ人間の象徴的な当時の私にはなかなか腹落ちしない部分が多い。そんな状態でエムエム総研の伴走支援でマーケティング組織への準備が始まりました。
伴走支援(2018年9月)
弊社の目標は「自社でマーケティング機能を持ち、自走させる」ということでした。
しかし、そこに行きつくまでの道のりは私が想像していた以上に大変で平坦ではありませんでした。
エムエム総研からはマーケティングのイロハを徹底して叩き込まれました。
3C・4P・SWOT分析などマーケティングの基礎的なフレームワークはもちろん、ペルソナ設計など今までに弊社になかった考えを色々と叩き込まれました。
また、我々が無知すぎたこともあり「現在地~組織立ち上げ~自走」のタイムスケジュールなども作成してくれました。自社の恥部を出すのもなんですが、プロジェクトのスケジュール管理をしてこないことが多かったので、5W1Hを徹底して叩き込まれたおかげで立ち上げが出来たといっても過言ではなかったです。
(それでも期日を守れず何度もスライドさせてしまいましたが・・・)
外部からの人的リソース派遣(2018年10月)
エムエム総研がコンサルティングが入ってくれ、マーケティングのイロハを叩き込まれた(叩き込んでくれた?)ものの、当時の我々の人的リソースはN部長・私・部下であるKさんの計3名。
こう見るとそこそこリソースがあるように思えますが、実はN部長は他部署の統括もしていたため実質メンバーは2名。
さらに、私とKさんは営業業務を兼務しながら取り組まなければならないという絶望的な人的リソース不足だったため、エムエム総研から色々と課題をもらっていた我々にはかなり負担でした。
そんな我々にエムエム総研からはもう1つ協力をいただきました。
それは人的リソース派遣。
実際に派遣されてきた方(以下Sくん)はとても若く、マーケティング業務自体は未経験ながら、エムエム総研で社内研修をしっかりと受けていたマーケティング知識のある人材でした。
しかも、弊社に常駐してくれたので我々と同じ情報を常に共有してくれました。
営業部も管理監督していたN部長を除いて、私・Kさん・派遣されてきたSくんの3名でマーケティング組織・業務の準備スタートとなりました。
準備開始(2018年10月)
マーケティング組織と業務の準備開始をしたわけですが、マーケティングを行う上では必要不可欠ともいえる自社の顧客情報について、この頃は
- 展示会来場者の名刺データ(Excel)
- 各営業部が所有している名刺
以上でした。
もちろん、MA・SFAといったデジタルツールは全くなく、顧客管理もアナログでした。
こんな状況ではありながらも、伴走支援のエムエム総研から「まずはインサイドセールスを始めましょう」という宣言のもと我々は動き出しました。
研文社版インサイドセールス開始(2018年10月)
このブログを読んでる方ならご存知の方も多いでしょうが、インサイドセールスについて簡単に紹介します。
インサイドセールスの一般的な定義は「電話、メール、ビデオ会議システム等を用いて顧客とのコミュニケーションを行う役割」といわれております。
弊社でのインサイドセールスは一般的な定義と異なり「メールでの顧客育成(以降 メルマガ配信)」これにつきます。そのインサイドセールス(メルマガ配信)を行うためにExcelデータを整備しました。
Excelデータの整備はできましたが、何かツールに頼るわけでもないので、全て手動でメールをセットして送付していました。今考えるとメルマガ配信としてはアナログな手法だったなと。
ただ、それでも今までお客様に定期的な情報発信をしていなかった弊社としてインサイドセールスでメルマガ配信をすることは大きな一歩になりました。
つづく・・・
▷関連記事