MAツール運用で失敗しがちな企業の特徴5つとその対策ポイントを解説!

MAツール運用で失敗しがちな企業の特徴5つとその対策ポイントを解説!
2023年2月21日
MA

「マーケティングオートメーション(MA)ツールを導入したのに、期待したほど効果が出ない」
といった悩みを抱えている企業も多いのではないでしょうか。

ビジネスで安定した成果を出すためには、成功例と同様に失敗例からも学ぶことが大切です。そこで本記事では、MAツール運用に失敗する企業によくある課題と、改善するためのポイントについて解説します。

MAツールとはそもそもどんなものかを知りたい方は「マーケティングオートメーション(MA)とは?SFA・CRMとの違いや導入のメリットも紹介」をご覧ください!

MAツール運用に失敗しがちな企業が抱える課題

MA(マーケティングオートメーション)とは、マーケティング活動の自動化・効率化を図ることで、このために用いるシステム等をMAツールと呼びます。

デジタルマーケティングの重要性が増している今日、MAツールを導入・運用している企業は多いですが、当初期待したような成果を出せていないケースもまた多いようです。以下ではMAツールの運用に失敗する企業によくある課題について紹介します。

1. 人的リソースが確保できていない

すでに述べた通り、MAツールはマーケティングの自動化を可能にする方法論ではありますが、導入したとしても人の手が一切不要になるというわけではありません。

むしろ、ツールの選定から導入、管理運用、評価測定、営業活動へのフィードバックに至るまで、MAツールの導入が成功するか否かは担当者の手腕にかかっています。

一般的にMAツールを有効に運用するためには、ペルソナやカスタマージャーニーマップの作成などを通して顧客分析を行い、Webサイトの設計やコンテンツ制作などのマーケティング施策を策定・実行・評価・改善していく作業が必要になります。また、MAツールの運用を通して獲得した見込み顧客の情報を営業担当者に適宜提供する仕事も重要です。

国内企業においては、マーケティング専用の部門や担当者を置いていない場合も多いですが、上記のような作業を他業務の片手間にこなすのは容易ではありません。このため、コストをかけてMAツールを導入しても、それを十分に使いこなして活用できる人材不足により失敗に終わってしまう企業も存在します。

2. コンテンツが不足している

Webページなどのコンテンツが不足していることもMAツールの導入が失敗に終わる理由のひとつです。

MAツールの代表的な機能のひとつにメールの自動配信機能や顧客分析機能などがありますが、いくらメルマガを顧客へ送ろうとも、誘導先に魅力的なコンテンツがなければ購入や契約などのコンバージョンは期待できません。

また、どのようなコンテンツにニーズがあるのか、どのような行動をWebサイト内でユーザーがしたのか分析しようにも、コンテンツの数が少なければ、精度の高いデータは得られません。

メールマガジン、ランディングページ(LP)、商品・サービスの紹介ページ、ブログやコラム、ダウンロード資料など、デジタルマーケティングにおいては多種多様なコンテンツを継続的な制作・更新が必要不可欠です。こうした作業には一定のノウハウや時間・労力・費用面でのコストが必要となります。

上記で示した通り、人手不足などの課題が、コンテンツの質・量ともに不足する原因となり、結果としてMAツールを導入した効果も感じにくくなります。

3. ゴールが明確になっていない

MAツールに限らず、導入目的や達成目標を明確化するのはITツールを導入する際の必須事項ですが、この作業をしっかりできていないケースは意外と多いようです。

MAツールの導入によって何を実現したいのか、何がどうなれば導入が成功したと言えるのか、目標やその成否を判断する指標がなければ、製品選びの基準も運用の方向性も曖昧になってしまいます。

ツールを導入した時点でゴールした気になってしまい、肝心の運用がおろそかになってしまうようでは本末転倒です。

4. 運用ルールが明確になっていない

MAツールの運用ルールがしっかり構築できていないことも失敗の大きな原因です。

MAツールの目標は様々なものがあり、その運用においては複数の業務や担当者が複雑に関係しあってきます。したがって、MAツールを導入する際には、方法論の確立やツール選びの段階から計画性が求められます。

たとえば、運用のためのルールや計画が明確になっていないと、「メルマガを送っても、次にどんなアクションをとったらいいのか分からない」という事態が起こりえます。また、MAツールの運用方法やマーケティング戦略そのものを見直す際も、十分な効果測定や分析をするより先に施策を変更してしまうなど、場当たり的な対応になりがちです。

5. 運用改善を行っていない

たとえ効果的な運用計画を立てて当初は成功したとしても、運用改善を継続的に行わない場合は最終的に失敗してしまう可能性が高まります。

昨今は「VUCA時代※」と言われるように社会全体が急激な変化に晒されており、顧客のニーズやトレンドも急速に移り変わっています。

※VUCA:Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)

たとえ一度成果を挙げた手法だとしても、その効果に陰りが見えていないか定期的に効果測定や顧客分析を行わないと、いつのまにか市場の変化に取り残されてしまいます。顧客や市場の変化を敏感に察知して運用改善できる迅速性や柔軟性がなければ、長期的な成功は望めないでしょう。

MAツール運用に失敗しないためのポイント5つ

先述したように、MAツールは導入すればマーケティングにおいて抱えている問題が自動的に解消されるようなものではなく、適切な運用こそが重要です。そこで以下では、MAツール運用に失敗しないためのポイントを解説します。

ポイント①:明確な運用担当者を決める

MAツールの運用に失敗しないためには、まず人的リソースを確保しなければなりません。

上記で説明してきた失敗例にしても、マーケティングやMAツール運用に関して確かな知識とスキルをもった人材が仕事に専念すれば、避けられる部分も多いでしょう。

したがって、MAツール運用に成功するために最初に取り組むべきは、運用担当者の確保です。信頼できるマーケターが社内に存在していたり、もしくは雇用したりできるなら、その人を専任の運用責任者に任命するのが理想です。欲を言えば、業務の属人化を避けてノウハウの蓄積・共有を図るために、複数の担当者を配置できればより良いでしょう。

マーケティング業務と一口に言っても、コンテンツ制作や顧客管理など複数の種類の仕事があるため、業務ごとに担当者を置き、それぞれの仕事の責任を明確にするのがおすすめです。

ポイント②:コンテンツを拡充する

コンテンツの拡充も大切です。

まずは自社の目的やターゲット層に沿って、必要なコンテンツや効果的なチャネルを分析します。そしてその分析結果に基づいて、新しいコンテンツの制作や、既存コンテンツの整理・改善を進めましょう。

自社にコンテンツを制作できる人材やリソースがない場合は、外注する手段もあります。MAツールの中にはコンテンツの作成や配信のサポートができるサービス※もあります。導入する際の検討材料にしてみるのもよいでしょう。

MAツール「SATORI」のコンテンツ作成機能

または、CMS(コンテンツ管理システム)と連携して活用するのも効果的な方法です。コンテンツが増えれば、MAツールの自動化機能や分析機能の恩恵も実感しやすくなるでしょう。

ポイント③:MAツールを運用して達成したい目標を明確化する

MAツールの導入目的や達成目標を明確化することも重要です。

そのためには、最初に自社の課題を洗い出し、MAツールで何を実現したいのか明らかにします。そして、その目標を達成するためにどのようなスキームがMAツールに求められるかといった要件を洗い出し、ツールの選定や運用方法を検討することが重要です。

目標を決める際は、その目標の達成状況を客観的に把握できる定量的な指標を設定することも欠かせません。また、MAツールのコストパフォーマンスを把握・検討するために、その目標達成によって自社にどれほどの利益が見込めるかを計算することも重要です。

ポイント④:運用ルールを明確にする

抜けや漏れなどのないスムーズなMAツール運用を実現するには、運用ルールの明確化が必要です。

この運用ルールの策定においては、誰が、何を、いつ、どのような方法や手順で業務を進めていくか設定することが必要になります。

たとえば、メールマーケティングひとつをとっても、どの顧客に対してどのようなメールを、何日周期で配信するかなど、様々な情報をMAツールに設定することが必要です。その顧客にとって興味のないメールを頻繁に送信するような状態では、配信停止が続出しかねません。

また、昨今ではマルチチャネルでマーケティングを展開するのが主流ですが、担当者間の情報共有などができていないと、チャネル間で情報のズレなどが発生する恐れもあります。

したがって、MAツールを運用する際には、マーケティング効果を高めたり、担当者間の歩調を合わせたりするためにも、統一したルールや計画の策定が欠かせません。

ポイント⑤:PDCAサイクルを回す

MAツールの運用改善を継続していくためには、「計画・実行・評価・改善」のプロセスから成るPDCAサイクルを回していくことが重要です。

PDCAサイクルをできるだけ高速回転させていくことで、市場の急速な変化にも対応して運用体制を最適化しやすくなります。

PDCAサイクルを高速回転していくためには、KPIの設定が重要です。あまり高い目標をそこに据えると、評価・改善のプロセスへの移行が難しくなってしまうので、小刻みに成果を積み上げていく意識をもってKPIを設定しましょう。

また、客観的に評価をするために、KPIは定量化できる数値目標にするのがおすすめです。リードナーチャリングの効果測定は、MAツールのスコアリング機能を活かす絶好のケースです。

MAツールを導入し、ツールを有効活用することで、効率的なマーケティング施策を実現できます。しかし、運用上の課題を多く抱えていると、その効果を十分には得られません。目標やルールを明確化し、適切なPDCAサイクルを回すなどして、MAツール導入の効果の最大化に取り組んでください。

まとめ

MAツール導入で失敗しないためには、運用目標や「MAツールでできること/できないこと」を明確に把握した上で、運用体制を計画的に構築することが重要です。

MAの基本概念やできること、できないことを整理できていない方はぜひ下記資料をご覧ください!

また、高速でPDCAサイクルを回すことも、顧客や市場の変化に対応して長期的にMAツール運用を成功させるためのカギになります。本記事を参考に、ぜひMAツールの有効活用に取り組んでください。

お気軽にお問い合わせください

TEL:03-3269-6331

受付時間 9:00 -17:00(土・日・祝日除く)